閉眼供養とは、お墓や仏壇、位牌、仏像などに宿った「魂」を抜く儀式のことで、僧侶が執り行います。
僧侶へのお布施の相場は5~10万円ほどです。
- 閉眼供養をすることで、亡くなった人に敬意を示し、供養を一区切りつけられる
- 実際の儀式では、僧侶の読経や焼香などがおこなわれる
- 持ち物はお供え物やお布施を用意する
- 服装はかしこまりすぎない平服
- お布施とは別にお車代や御膳料を包む人もいる
この記事では、閉眼供養の目的や手順、お布施の相場などをわかりやすく解説します。
閉眼供養とは?
閉眼供養は、墓石や仏壇に宿る魂を供養し、離れた世界へ送り出す「魂抜き」としての意味を持ちます。
墓石や仏壇をただ廃棄するのではなく、そこに込められた心を清め、丁寧に見送るための儀式です。
しかし、宗教観が薄れている現代では、閉眼供養の必要性がよくわからないという方もいると思います。
閉眼供養をしない場合については【閉眼供養をしないとどうなる?必要性やリスクについて解説!】をご覧ください。
閉眼供養の流れ
一般的な閉眼供養の流れをご紹介します。
僧侶が儀式の開始を告げます。参加者全員で合掌し、静かに心を落ち着けます。
僧侶が、般若心経や法華経などの経文を唱えます(宗派によって異なります)。
参加者も一緒にお経を唱えることが推奨される場合があります。
参加者が順番にお焼香をおこないます。
焼香は、故人の霊に敬意を表し、浄化を意味します。
抹香を指でつまみ、香炉に静かに落とします。1回から3回が一般的です。
僧侶が経文や真言を唱え、故人の魂が迷わないよう祈ります。
遺族の代表が、これまでのお墓への感謝を述べます。
家族や参加者全員で、これまでのお墓への感謝の気持ちを込めましょう。
僧侶が儀式の終了を告げ、閉眼供養が完了したことを伝えます。
参加者全員で合掌し、最後の祈りを捧げ、終了です。
閉眼供養に必要な準備|持ち物や服装について
閉眼供養に必要な持ち物は以下のようなものがあります。
- 数珠
- お布施
- お供え物
(仏花、果物、お菓子など) - お参り用具
(ロウソク、ライター、お線香など)
仏花は菊やリンドウなどを選び、トゲのあるバラや香りの強い花は避けましょう。
服装に関しては、平服が一般的です。
落ち着いた色合いで、厳かな場にふさわしい装いを心がけてください。
- 派手な色の物
- 光沢のある靴やバッグ
- 派手なアクセサリー
- 露出の多い服装
- 3センチ以上の高いヒール
閉眼供養にかかるお布施の相場は?
閉眼供養には、僧侶へのお布施が必要です。
一般的な相場は3万円から10万円程度で、儀式の規模や寺院によって変わります。
お車代や御膳料も用意する人もいる
お布施以外に、僧侶が移動するための「お車代」や、食事代としての「御膳料」も用意することがあります。
支払う義務があるわけではありませんが、僧侶への感謝の気持ちを示すものとして用意する人がいます。
金額はお気持ちを包むようにしましょう。
閉眼供養はどこで依頼する?寺院や僧侶の選び方
閉眼供養を依頼する際は、まず自分の菩提寺に相談するのが一般的です。
しかし、特定の菩提寺を持たない人も増えています。
近年普及している、インターネットを利用した僧侶派遣サービスは宗派を選ばず利用することができます。
また、墓じまいを代行業者に依頼している場合は、僧侶と提携している場合が多いので、派遣をお願いするのも手です。
まとめ
閉眼供養は、故人や祖先への最後の感謝を伝える大切な儀式です。
儀式の流れをざっくりと理解し、準備を整え、心からの供養をおこないましょう。
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