親族に墓じまいを反対される原因には以下のようなものがあります。
- 従来のお墓参りに強いこだわりがある
- お参りする場所がなくなることが不安
- 費用の負担を不公平に思う
- 新しい供養方法に抵抗がある
この記事では、親族が墓じまいに反対する具体的な理由や、反対されたときの対処法、親族の同意が重要な理由について解説しています。
- 親族に新しい供養を提案するときには、形よりも気持ちが大切であることを伝えて不安を解消してあげよう。
- 専門家のサポートを受けるのも手。第三者である専門家の意見が安心材料になる場合も。
- 墓じまいを機に、新しい供養への思いや行動がまとまり、家族の絆が深まることもある。
親族が墓じまいを反対する主な原因
親族が墓じまいを反対する理由は、感情的な問題や費用面の不安、新しい供養方法への理解不足などがあります。
精神的なものには共感を持って寄り添うなど、反対する理由を読み解いて、親族へのより良いアプローチを考えてみましょう。
従来のお墓参りに強いこだわりがある
親族が墓じまいに反対する大きな理由のひとつが、「先祖供養」に対する強い思いです。
長年にわたり、お墓に手を合わせて先祖を敬うことが当然である感覚が強いと、お墓を閉じることに大きな抵抗を抱くでしょう。
とくに年配の親族ほど、従来のお墓参りを重要視する傾向が強いです。
「墓がなくなる=先祖を忘れる」と感じ、墓じまいに対して感情的な反発が生じさせてしまいます。
お参りする場所がなくなることが不安
お墓は「先祖とのつながり」を感じる象徴的な場所です。
墓じまいを進めることで、お参りできる場所がなくなることへの不安が反対の理由になることもあります。
とくに、特定の行事や季節ごとにお墓参りをしていた家庭では、「気軽に手を合わせる場所がないと心が落ち着かない」といった心理的な不安が大きくなりがちです。
費用の負担を不公平に思う
墓じまいには、墓の撤去費用や新しい供養方法にかかる費用が発生します。
費用負担を誰がどれだけ担うかが不透明だと、親族間で不公平感が生まれ、反対の声が上がりやすくなります。
遠方に住んでいる親族は、「自分はあまり関与していないのに費用を負担するのは納得できない」と感じることがあります。
墓じまいは感情的な問題だけでなく、経済的な側面も考慮する必要があります。
新しい供養方法に抵抗がある
近年、お墓に代わる供養の形として永代供養墓や樹木葬、散骨などが注目されています。
しかし、「昔ながらの方法でないと供養にならない」「新しい供養は先祖に対して失礼になるのでは」といった考えから、墓じまいを進めることに強い反対を示すケースもあります。
親族に墓じまいを反対されたときの対処法
親族からの反対があっても、感情的な対立に発展させず、冷静に対処するよう心がけましょう。
以下では、反対された場合の具体的な対処法を紹介します。
専門家からサポートを受ける
墓じまいに関する問題は、墓じまい代行業者(石材店)や行政書士、寺院に相談することができます。
親族間のトラブルを専門に扱うわけではありませんが、専門家の意見として話すことで安心材料となり、反対意見が和らぐ可能性があります。
また、第三者の助言が加わることで冷静な判断がしやすくなります。
反対の理由や懸念点をじっくり聞いてみる
親族の反対に対して感情的に応じるのではなく、誠実に話し合いを重ねることが大切です。
相手の意見や感情に耳を傾け、「どうして反対なのか」「どんな懸念があるのか」を今一度理解してみましょう。
こちら側が共感の姿勢を見せ、時間をかけて話し合いを続けることで、合意に至る可能性が高まります。
供養は続くことを丁寧に説明する
「墓じまい=供養の終了」ではないことを親族に説明するのも効果的です。
永代供養墓や自宅供養、合同供養など、墓がなくても心を込めた供養ができることを伝えましょう。
供養が形ではなく、気持ちの問題であることを丁寧に説明することが大切です。
見積もりをもとに、費用負担を相談し合う
墓じまいにかかる費用の負担について、親族全員で公平に話し合うことはとても大切です。
事前に業者から見積もりを取り、どのような割合で費用を負担するかを協議しましょう。
墓じまいに親族の同意は必須!その理由は?
墓じまいをおこなうのに、親族全員の同意を得ることが重要とされる理由は以下のようなものがあります。
家族関係の悪化を防ぐため
親族の同意を得ずに墓じまいを進めると、後々のトラブルに繋がってしまいます。
トラブルが原因で家族関係が悪化してしまうことは避けるべきです。
墓じまいで起こりがちなトラブルについては【墓じまいで起こるトラブル|相談先やスムーズに進めるためのポイント】をご覧ください。
手続きをスムーズにおこなうため
墓じまいには、行政への届出や墓地の管理者との交渉など、さまざまな手続きが必要です。
親族の同意がないと、手続きの進行に支障が出てしまいます。
とくに、相続人が複数いる場合、全員の協力があることで法的な手続きがスムーズに運びます。
これからの供養の方針を共有するため
墓じまいを機に、新しい供養の方針を家族全員で共有することになります。
今後の供養への思いや行動がまとまると、家族の絆が深まることも期待できます。
各家庭がそれぞれに心を込めて先祖を供養することができるでしょう。
まとめ
墓じまいは、お金や精神的なものが絡む大きな決断です。
先祖供養への思いや費用負担の問題を親族と丁寧に話し合い、共感や理解する気持ちを持つようにしましょう。
また、新しい供養方法を提案する際には、形よりも気持ちが大切であることを伝え、不安を解消してあげることもポイントです。
墓じまいは新しい供養のスタートと考え、前向きに取り組む姿勢が親族にも良い影響を与えてくれるはずですよ。
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